皆さん、こんにちは!月の輪リーダー/ボーイ隊副長の加藤です。
ついにですが、3/26-27にかけて行った『月の輪キャンプ』についてご報告します。
場所は、栃木県の那須にあるボーイスカウト日本連盟の「那須野営場」でした。ここは、主にボーイスカウトの指導者達の研修所や実修所のコースが開設されて使われることが多い野営場なので、思い出を持つ指導者も多く、日本のボーイスカウトの黎明期から存在する”聖地”と呼ばれ憧れる人も多い素敵な森なのです。
今回はボーイ隊が3/26-28にかけて行う『春期遠征野営』と平行して、月の輪キャンプを行いました。
3/26(土) 野営一日目
この日は朝10:00から開営式を行うので、それに間に合うように各班で交通手段を調べて自分達の力だけで現地集合としていましたのでリーダーもドキドキでしたが、各班続々と無事に那須野営場に到着してくれました。
10:00 開営式。ボーイ隊の先輩達と一緒にセレモニーを行いました。
ボーイ隊長、カブ隊長それぞれからご挨拶の言葉がありました。
開営式の後は作業着に着替え、ボーイ隊長から設営の許可が出ました。
月の輪スカウト達は、各班ごとに支給された野営道具一式をまずは班サイトに運びこむことから始めました。
班サイトは広場から少し入った森の中にありました。
立ちカマドの床に使う竹は念のためにボーイ隊から借りて持っていきました。
今回は月の輪スカウト3班(15名)に対し、家型テント(正式名称「指導者用テント」。通称「ジャンボリーテント」。俗称「ジャンテン」)2張りと女子スカウト用ドームテント1張りの計3張りを使いました。ドームテントは着替え用としてスカウトが来る前にリーダーが設営していたので、この時はスカウト達を2グループに分け、それぞれにボーイ隊のリーダーが付いて家型テントを1張りづつ設営しました。
くまスカウト達にとっては、くまキャンプ、ボーイ隊のSSTに続く家型テントの設営で三回目ということもあり、まだ慣れていない様子でしたので、丁寧に基本を教えてあげました。
食堂フライも1張りを皆で設営しました。
その後は、皆で那須野営場の木々が多い深い森まで行き、森の中で「立ちカマド」の材料となる枝を一人最低三本拾い集めて、班サイトに戻りました。
正直、月の輪リーダーとして、どこまで月の輪スカウト達にロープワークをやらせられるか直前まで悩んでいましたが、「やりたい!やりたい!」と積極的なスカウトが多かったため、「角縛り」「挟み縛り」など初級章レベルをはるかに超える高度なロープワークにみな挑戦していました。これにはビックリしました。
実は、この時点でだいぶ時間がかかってしまっていて、15:00から予定していたワイドゲーム(探検ハイク)の時間が過ぎてしまっていたのですが、スカウト達の真剣な様子を考え、最後までやらせることにしました。
そして各班とも完成しました。
月の輪スカウト達が製作した「立ちカマド」を翌日みなが帰った後に並べてみた写真です(カマドの土は除いてあります)。リーダーが一緒になって作ったとはいえ、なかなかの出来栄えだったと思います!
立ちカマドが完成した後は、少し休憩させ、すぐに炊事の準備をしました。
立ちカマドでの炊事はみな初めての経験でしたが、とても楽しそうに取り組んでいました。
※ 1班の写真がほとんどなくてスミマセン!
いい顔をしていました!
各班それぞれ自分達で自由に決めた夕食でした。準備も買い出しも慣れずに大変だったはずですが、苦労した分きっと美味しかったことでしょう。
18:00 国旗降納。ボーイ隊の当番班が国旗を降納するので、笛の合図が野営場に響きます。月の輪スカウト達は笛の合図で作業を止め、班サイトから国旗に向かって敬礼を行いました。
食後の後片付けにさんざん苦労した後、、、、、
お楽しみのボンファイヤーの時間でした。小さなランタンを囲んでしっぽり行くはずが…
結局フィーバーしちゃいました(笑) 写真は荒業の一つ「宇宙連合体操」です。![イメージ 20]()
この日は寒さが特に厳しかったこともあり、入浴はやめることにしました。
まずは班長を集めて班会議を行って貰うために色々な伝達をしました。
20:30 班会議。
~夜、体調不良によりご家族が迎えに来て帰宅するスカウトが一名いました。とても無念だったと思いますが、少しだけでもボーイ隊の「スカウト野営」の世界を味わえてもらえて良かったと思います。~
21:30 スカウト就寝。
少し経った後、リーダーで夜の点検(要は班サイトの見回りですが、朝の点検と違い、「やさしい母の心」で行うものとされています。モノを出しっぱなしで危ないところがないかとか、テントの隙間から冷気が入るようになっていないかなどチェックします。)を行いました。
3/27(日) 野営二日目
各班のスカウト達は6時前には起きて、洗面・トイレの後、まずはカマドに火をおこし、炊事をすることから始めました。前日の経験があったので、スカウト達も少し火に慣れてきた様子でした。
出来上がった班から朝食を食べました。
そして、7:30から朝の点検に間に合うように後片付けを急ぎました。
水汲み風景。重いポリタンクは二人で交代で運べば楽ですが、こうやって二人で運べばもっと楽になります。
07:30 点検。
班サイトを整理整頓し、全員制服正帽で整列します。
リーダーもあまり細かいことはこの場で言わず、詳しいことはこの後のボーイ隊の点検を見学した際のリーダーのコメントを参考にするように言いました。
1班
3班
2班
~この後、Iカブ隊長のお祖母ちゃんの容体が急変したとの知らせが入り、Iカブ隊長とIカブ副長は急きょ川口に戻ることになってしまいました。I隊長の車を運転するため、Sカブ副長も戻られました。~
08:00 ボーイ隊点検の見学
実際に先輩達が点検を受けている様子を見学しました。月の輪の班サイトと違い、100%スカウト達だけで運営されているサイトである点が大きな違いなのです。
08:25 おきてランニング2.0
ボーイ隊の先輩達と一緒に行いました。「1、1、1・2、ソーレ!」「1、1、1・2、ソーレ!」などなどのかけ声も混ぜながら、スカウトの8つのおきてを大きな声で言いながら走る当団ボーイ隊オリジナルのランニングです(笑) スカウト達には健児であって欲しいという願いから行っているものです。
08:30 朝礼
08:45 「スカウツオウン・サービス」
初級章課目として「隊で行うスカウツオウン・サービスに参加する」というのがあります。
スカウツオウン・サービスとは、英語で"Scout's own service"と書き、直訳すれば「スカウト自らが行う礼拝」です。ただ、ボーイスカウトでは必ずしも礼拝の時間はしておらず、神秘的な自然の中で宗教的な気づきを与える感銘を与えるお話をしたり、道徳的なお話をしたりする時間になっています。この日はスカウトのおきての一つにある「スカウトは勇敢である」についてボーイ隊員たちそれぞれが思うことを聞く形に、月の輪スカウト達はその様子を見学しました。最後に、このおきてを胸に一分間の黙想をした後、代表スカウトに続いておきての唱和を行いました。
09:00 モーニングゲーム
ボーイ隊長が次々に面白いゲームを繰り出してくれました。中でも「野営工作作ろうよ!」(「猛獣狩りに行こうよ!」のリズムに合わせて)はとても面白かったですね!ボーイ隊の先輩と月の輪スカウト達が触れ合う場にもなってよかったと思います。
その後は、テント・食堂フライを片付ける「撤営」を急いでやって時間を作り、前日に出来なかったワイドゲーム「探検ハイク」をやることにしました。
月の輪スカウト達には、以下の課題を与えて森を探検してもらうことにしました。
それぞれ時間差を付けたり、スタート地点を変えさせてダブらないようにしました。
・地図は与えないので、「大営火場」「幻の展望台」「ベンチャー広場」を探し出すこと。
・班で最低一つネイチャーロア(自然に関する知識・知恵)を見つけること。
・弓矢、無人島上陸作戦にチャレンジすること。
・10:50までにカブ広場に戻ってくること。早く戻ってきた班はクライミングをやってもよい。
やる気満々の月の輪スカウト達にはハイキングコースが短くて欲求不満になっていたようで、
クライミングウォールは月の輪スカウト達にとても人気がありました(笑)
皆で見つけたネイチャーロアについて発表してもらいました。一口に森と言っても針葉樹林と広葉樹林があったこと、真っ直ぐな木が多い森があったこと、などなど、この日はスカウト達の感性に任せてどんどん発言をしてもらいました。
そして、また急いで炊事を行い、昼食をとりました。
14:15 ボーイ隊各班サイト訪問
14:30 記念撮影
ボーイ隊の先輩達と一緒に記念撮影をしました。バスの時間が迫っていたので、慌ただしい撮影になってしまいました…
14:40 別れのつどい
の前に、「ちょっと待った~!」という声が上がり、スカウト達からのサプライズでこの日お誕生日を迎えたK副長のお祝いを皆でしました☆
そして、ボーイ隊の先輩達が見送ってくれる中、月の輪スカウト達は野営場を後にしました…
今回の月の輪キャンプは、私達指導者も精一杯月の輪スカウト達に伝えたいことを伝え、班の仲間と協力し合うことをはじめ様々なことを学び、経験してもらいました。楽しいことばかりではなかったと思いますが、参加した月の輪スカウト一人一人にとって、良き野営になってくれたらと願う次第です。
月の輪スカウト達は4/10の上進式でついにボーイ隊に上進し、4/31-5/1の『ライジングサンハイク』で行われる「ちかいの式」でスカウトのちかいを立て、いよいよ本格的なスカウトとしての道が始まることになります。
(記:月の輪リーダー/ボーイ隊副長 加藤)